RouteMagic Server メンテナンス・ガイド -Version3.2-
1. データベースのメンテナンス

本章では、RMSで管理されるデータベースの日常のメンテナンス作業に関して説明します。

1.1 データベースのバックアップ

rmsユーザの制限解除

■ rootでのログイン

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、rootでログインしてください。

■ 表示文字の設定

表示文字を英語に設定します。
export LANG=C

■ セキュリティレベルの変更

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、以下のコマンドを実行します。
/usr/sbin/rmssl low
セキュリティレベルの変更に伴って、パスワードの設定が必要になります。rmsユーザの新しいパスワードを2度入力します。同一のパスワードが2度入力されるとコマンドが終了します。

バックアップ作業

■ ユーザの変更

suコマンドを実行し、rmsユーザに移行します。
su  -  rms

■ バックアップ・コマンドの実行

以下のコマンドを実行し、データをバックアップ用ファイルに保存します。
/usr/sbin/rmsbackup 保存ファイル名

・ 保存ファイル名が正しく指定されない場合は、バックアップできません。
・ 指定された保存ファイル名が既に存在する場合も、バックアップは実行されません。
  (別ファイルを指定する、もしくは既存のファイルを消去してからバックアップを行ってください。)
・ バックアップ先に必要な空き容量がない場合、警告が表示されコマンドは終了します。

■ バックアップ開始の確認

保存ファイル名が正しく指定され、且つバックアップ先に充分な空き容量があると判断された場合は、バックアップ所要時間の目安が表示され、下記のバックアップ開始確認が表示されます。
Do you want to start backup? (Y/n) [Y] :
yを入力すると、バックアップが開始されます。

デフォルトの入力値は、yesとなります。

rmsユーザの制限再開

■ ユーザの変更

セキュリティレベルを変更するため、rmsユーザから再度rootユーザに戻ります。
exit

■ 制限の再開

下記のコマンドにより、rmsユーザに対するセキュリティレベルを変更し元のレベルに戻します。
/usr/sbin/rmssl high

1.2 データベースのリストア

データベースのリストア作業も、バックアップと同様rmsユーザでログインして行います。リストア作業時もバックアップ作業時と同様に、ユーザのログイン制限を解除してから行ってください。
データベースのリストア作業は、RMSを一時的に停止して実行する必要があります。

Version 2.xのバックアップ・ファイルは、Version 3.0以上のRMSと互換性がないため使用できません。以降のリストア作業は、Version 3.0以上のRMSで作成したバックアップ・ファイルを使用して実行してください。

rmsユーザの制限解除

■ rootでのログイン

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、rootでログインしてください。

■ 表示文字の設定

表示文字を英語に設定します。
export LANG=C

■ セキュリティレベルの変更

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、以下のコマンドを実行します。
/usr/sbin/rmssl low
セキュリティレベルの変更に伴って、パスワードの設定が必要になります。rmsユーザの新しいパスワードを2度入力します。同一のパスワードが2度入力されるとコマンドが終了します。

リストア作業

■RMSの停止

リストア作業を行なう場合は、下記のコマンドによりRMSを停止してから行います。
/etc/init.d/rms stop

■ユーザの変更

suコマンドを実行し、rmsユーザに移行します。
su - rms

■リストア・コマンドの実行

以下のコマンドを実行し、データをバックアップ用ファイルからリストアします。
/usr/sbin/rmsrestore バックアップ・ファイル名

・バックアップ・ファイル名が正しく指定されていない場合、リストアは実行されません。
・リストアには、バックアップ時の3−5倍程度の時間を要します。

■リストアの開始確認

バックアップファイル名が正しく指定された場合は、下記のリストア開始確認が表示されます。
Do you want to start restore? (y/N) [N] :
y を入力すると、リストアが開始されます。

デフォルトの入力値は、noとなります。

リストアの開始時は、以下の表示が行われます。
start restore

RMSを停止せずにリストアを実行した場合、エラーメッセージが表示され、リストアは実行されません。RMSの停止操作を行ってから、再度リストアを実行して下さい。

■リストアの完了

restoreコマンドの実行が完了すると、以下の表示が行われます。
end restore

rmsユーザの制限再開とRMSの再起動

■ ユーザの変更

セキュリティレベルの変更とRMSの再起動を行うため、rmsユーザから再度rootユーザに戻ります。
exit

■ 制限の再開

下記のコマンドにより、rmsユーザに対するセキュリティレベルを変更し、元のレベルに戻します。
/usr/sbin/rmssl high

■ RMSの再起動

下記のコマンドによりRMSを再起動します。
/etc/init.d/rms start

1.3 日常のデータベースメンテナンス

データが多く蓄積されてくると徐々にパフォーマンスが低下してきますが、データ分布のヒントを DBエンジンに与えることによりパフォーマンスの向上が可能です。ここではデータ分布の分析コマンドの実行手順を説明します。

一日に1000件以上のデータをRMCから受け取る場合は、一日に一度の実行をお勧めします。データ量が少ない場合は、週に一度、もしくはパフォーマンスの低下が顕著になった場合に実行してください。

rmsユーザの制限解除

■ rootでのログイン

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、rootでログインしてください。

■ 表示文字の設定

表示文字を英語に設定します。
export LANG=C

■ セキュリティレベルの変更

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、以下のコマンドを実行します。
/usr/sbin/rmssl low
セキュリティレベルの変更に伴って、パスワードの設定が必要になります。rmsユーザの新しいパスワードを2度入力します。同一のパスワードが2度入力されるとコマンドが終了します。

rmsanalyze の実行

■ユーザの変更

suコマンドを実行し、rmsユーザに移行します。
su - rms

■アナライズ・コマンドの実行

下記のデータ分析コマンドを実行します。
/usr/sbin/rmsanalyze

rmsanalyze の開始と実行

アナライズ・コマンドの開始時には、以下の表示が行われます。

start data analyze

アナライズ・コマンドの終了時には、以下の表示が行われます。

end data analyze


rmsユーザの制限再開

■ユーザの変更

セキュリティレベルを変更するため、rmsユーザから再度rootユーザに戻ります。
exit

■制限の再開

下記のコマンドにより、rmsユーザに対するセキュリティレベルを変更し元のレベルに戻します。
/usr/sbin/rmssl high

rmsanalyzeコマンドの実行時間(参考データ)
データ分析コマンドの実行に要する時間は、データの件数とLinuxサーバの処理速度に依存します。以下の実行時間は、参考データですのでご注意ください。

・データ件数: 150万件
・CPU: Pentium3 1.2GHz
・Moemory: 256MB
・HDD: IDE 30GB(UDMA66)

上記の条件における rmsanalyze の実行時間: 約30秒

1.4 データベースの初期化

テスト稼動中のデータベースを破棄して新たに本稼動用のデータベースを作成し直したい場合など、データベースの初期化が必要な場合は、下記の手順でRMSのデータベースをインストール時の状態に戻すことができます。

rmsユーザの制限解除

■ rootでのログイン

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、rootでログインしてください。

■ 表示文字の設定

表示文字を英語に設定します。
export LANG=C

■ セキュリティレベルの変更

rmsユーザのセキュリティレベルを変更するため、以下のコマンドを実行します。
/usr/sbin/rmssl low
セキュリティレベルの変更に伴って、パスワードの設定が必要になります。rmsユーザの新しいパスワードを2度入力します。同一のパスワードが2度入力されるとコマンドが終了します。

初期化作業

■ RMSの停止

データベース初期化作業を行うには、下記のコマンドによりRMSを停止してから行います。
/etc/init.d/rms stop

■ ユーザの変更

suコマンドを実行し、rmsユーザに移行します。
su - rms

■ データベース初期化コマンドの実行

以下のコマンドを実行し、データベースを初期化します。
/usr/sbin/rmsdbinit

■ データベース初期化の開始確認

コマンドを実行すると、下記の初期化開始確認が表示されます。
The RMS Database [rms] is initialized, OK? (y/N) [n]:
 
デフォルトの入力値は、no となります。

初期化の開始時は、以下の表示が行われます。
initialize...	(初期化処理中)

■ データベース初期化の終了

データベースの初期化の実行が完了すると、以下の表示が行われます。
done.    	(初期化処理の完了)

rmsユーザの制限再開とRMSの再起動

■ ユーザの変更

セキュリティレベルの変更とRMSの再起動を行うため、rmsユーザから再度rootユーザに戻ります。
exit

■ 制限の再開

下記のコマンドにより、rmsユーザに対するセキュリティレベルを変更し、元のレベルに戻します。
/usr/sbin/rmssl high

■ rmsの再起動

下記のコマンドによりRMSを再起動します。
/etc/init.d/rms start

任意のデータベースの初期化
既存のデータベースを保持して新たなデータベースを初期化したい場合は、初期化コマンド
の実行時に任意のデータベース名を指定することができます。

    /usr/sbin/rmsdbinit -d データベース名

データベース名を指定しない場合は、RMS設定ファイルに記述されたデータベース名(設定項目:dbname、デフォルト値:rms)が使用されます。


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